全身麻酔で手術

がん闘病記

ついに手術の日。
覚悟を決めて、手術室へ向かいました。

まずは鼻の奥に麻酔を含ませたガーゼを入れ、看護師に付き添われて手術室へ。
ドアが開くと、初めて会う男性医師と、昨日説明してくれた看護師が笑顔で迎えてくれました。
「さあ、行きましょうか」という明るい声に、「よろしくお願いします」と答えました。

手術台に腰掛け、気管への挿管が始まりました。
麻酔科の医師は、私の気持ちを察してくれたのか、一つ一つの処置を丁寧に説明しながら進めてくれました。
「では、管を入れていきますよ」「麻酔をしながら進めていきますね」

その言葉通り、挿管した先から麻酔を噴射しながら、ゆっくりと管を進めていきました。
痛みはほとんどなく、5分ほどで気管に到達。
「はい、気管に届きました。では麻酔を入れますよ」という声が聞こえた瞬間、意識が遠のきました。

「聞こえますか?」という声で目が覚めると、手術はすでに終わっていました。
2時間半が経過していましたが、体感的にはまだ15分くらいしか経っていないような感覚。
「腫瘍はきれいに切除できて、問題なく手術は終わりましたよ」という女医先生の言葉に、心から安堵しました。

手術前は「絶対に大丈夫」と自分に言い聞かせていましたが、やはり心の奥底では怖かったのでしょう。
大きな山を乗り越えたような気がしました。

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